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森光 威文代表取締役社長 CEO
私が新卒時にコンサルタントを選んだ理由
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私は大学卒業後、外資系コンサルティングファームに入社し、約25年間勤務していました。しかし、当初からコンサルタントを目指していたわけではありません。もう1つの進路として報道の世界も考えており、学生時代には、マスコミとコンサルティング会社それぞれの勉強会に参加しました。そこで印象的だったのは、両者の議論のあり方の違いです。マスコミの勉強会では、新聞の社説をなぞるような議論が中心でしたが、コンサルティング会社の勉強会では、視点を固定せず、ゼロベースで物事を考えることが重視されていました。その価値観に強く共感したことが、私がコンサルタントの道を選んだ大きな理由です。
コンサルティングは現在の日本社会において貴重な成長業種
私が入社した当時の日本でのコンサルタント業界は、現在と隔世の感があります。90年代から2000年代初頭まで、経営コンサルティング、特に戦略コンサルティングを活用するという文化は、日本企業において一般的ではありませんでした。「日本のコンサルティング市場はGDP規模に比べて小さく、先進諸外国と比べても普及率が低い」とよく指摘されていたものです。先日、投資ファンドの方とお話しした際にも「バイアスのかかった目で見られる時代が長く続いたが、近年は有力なパートナーとして認識されるようになった」とおっしゃっていました。私自身も同様に、コンサルティングに対する社会の見方が大きく変化していることを感じています。
これは、企業も従来の意識を根本から変えなければ生き残れない時代だということです。デジタルシフトの加速や東証の市場改革、人的資本経営の重要性の高まりなど、外部環境の変化が企業経営に大きな影響を与えています。こうしたマクロなトレンドには抗うことができず、抜本的な発想の転換と生産性の向上が企業の大命題となっているのです。大きな転換期を迎えた社会への適応が優先事項であり、社会問題=経営課題とも言える状況下では、今までの延長線上で事業運営を続けていても先細りになるのは明らかです。そうなると非連続なこと、つまり「変革」が求められるわけですが、企業は「どのような手法で、どの程度のスピード感で変わるべきか」ということを判断するための経験や、それを推進する人材を十分に持ち合わせていないというのが実情だと思います。
このような時代において、コンサルティング事業が日本における貴重な成長業種であることは間違いありません。私は、2020年に設立されたRidgelinezは、いまだベンチャー精神の強い企業であり、多くの挑戦と成長の機会が広がっていると考えています。
強みは専門領域ごとに編成されたPractice制度
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Ridgelinezは、縦割り型の組織ではなく、特定の専門領域(業界・ビジネステーマ・技術)ごとに編成されるプロフェッショナルコミュニティである「Practice制度」を導入しています。現在、500人を超えるコンサルタントが12のPracticeに分かれて業務に取り組んでいますが、それぞれのPractice間の壁は低く、業種コンサルタントとビジネステーマ別のコンピテンシー及びテクノロジーグループのコンサルタントが活発なコラボレーションを行っています。例えば、インダストリー領域とテクノロジー領域、それぞれのPracticeが連携することで、業務課題や改善ポイントについてより深く、精度高く議論でき、実装までスピーディーに一貫して対応することが可能です。これは他のコンサルティングファームにはなかなか見られない、Ridgelinezならではの大きな強みの1つです。
ある業種専門のコンサルタントのみで進めるのではなく、多様なケイパビリティを有するコンピテンシーのコンサルタントが“ワンチーム”となって価値を創造していくスタイルを、今後も徹底して追求していきたいと考えています。そして、Practice同士が切磋琢磨しながら、それぞれの専門性を高め合い、組織全体としてさらなる成長を目指します。
富士通グループにおけるRidgelinezの存在意義
また、富士通グループの一員であることもRidgelinezの強みです。Ridgelinezの知名度はまだ発展途上ではありますが、富士通の名の下でマーケットやお客様から寄せられる信頼はとても大きいと思います。また、広範な顧客基盤やネットワークも、他社にはない圧倒的な強みであり、今後のさらなる成長に向けた大きなポテンシャルでもあります。一方で、私たちが重視しているのは、独立性、中立性、そしてクライアントファーストであることです。Ridgelinezは「富士通のコンサルティング会社」という位置づけではなく、創業当初から富士通と一定の距離感を保ちながらサービスを提供してきました。実際、創業時は富士通グループ出身者が約9割を占めていましたが、現在は外部からの多様な人材が7割以上を占めるまでに変化しています。
Ridgelinezで働く魅力はチャレンジできる環境と文化
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新卒の皆さんにとって、Ridgelinezが持つ最大の魅力は、圧倒的な成長機会の多さにあると思います。自分の関心が強い分野のPracticeで特定領域の知見を深めつつ、(組織)横断的なプロジェクトにも参画することができます。
Ridgelinezには多様な能力や技能を持つ人、自分とは異なる専門性に長けた人とともに働き、互いに刺激を与えあいながら、それぞれの可能性をひろげるチャンスがあります。 また、Practice Leaderたちとの距離が近く、フランクにコミュニケーションが取れることも良い環境です。特に現在コンサルタントの数は500人を超えており、今後も拡大していく計画ですが、今のこの規模だからこそ、若手一人ひとりに責任ある役割や経験を積むチャンスがあると思います。私自身がゼネラリストとして様々な分野に携わってきた経験から申し上げると、20代前半の興味や関心は、ビジネスに触れる中で大きく変化していくはずです。自分の関心分野のみにとどまって食わず嫌いをしないよう、幅広い業務に積極的にチャレンジすることをおすすめします。
その点でもRidgelinez には、チャレンジができる環境と文化が整っていると思います。現状維持が居心地いいという性格の人には、コンサルタントの仕事は厳しいかもしれません。また、Ridgelinezには、有志による参加型で、特に優れたプロジェクトや個人の成果、アイデアを称える「ピオレドールアワード(Piolet d'Or Award)」という表彰制度があるのですが、自発的に行動する社員が多く、こういった取り組みにも進んで参加しています。このような社風は、これからRidgelinezの一員となる皆さんにとって、高いモチベーションを維持できるだけでなく、自分の取り組みの成果が正当に評価される喜びを実感していただける環境があるということです。
求めるのはゼロベースで合目的的に思考できる人
Ridgelinezは採用のキャッチフレーズとして、<個性の融合は、強さだ。>と掲げています。冒頭で触れた、今企業に求められる「変革」は、決して一人の力や発明によって実現できるものではありません。異なる能力や多様な経験、様々な視点を持つ人たちが、それぞれの個性を掛け合わせ、工夫を凝らすことが絶対に必要です。Ridgelinezには、そのような多様性と協働を土台とした組織基盤があり、自分の考えだけでなく、仲間の知見やアイデアも積極的に取り入れられる方々に、加わっていただきたいと願っています。
Ridgelinezは、人を起点にすべての変革を発想する「人起点の変革」という理念の下、クライアントのトランスフォーメーションに伴走しています。しかし、変革を実現させるためには、私たちだけでなく、お客様にも主体的に変革への一歩を踏み出していただく必要があります。その過程では、現場に寄り添いながらも同質化してしまわないよう、時には率直に厳しい意見をお伝えしなければならない局面も生じるでしょう。クライアントごとに、1つひとつの案件ごとに、ゼロベースで合目的的に考え、行動することが重要だと私は考えています。