書籍

ホーム書籍バイオエコノミーの時代―BioTechが新しい経済社会を生み出す

バイオエコノミーの時代―BioTechが新しい経済社会を生み出す

バイオエコノミーの時代―BioTechが新しい経済社会を生み出す

  • 出版社:一般社団法人金融財政事情研究会
  • 発売日:2022年6月9日
  • 価 格:2,420円
  • サイズ:288ページ
  • ISBN-10:4322141390
  • ISBN-13:978-4322141399

黎明期にあるバイオテクノロジー(注1)は、技術革新とルール形成戦略の両面から取り組む体制を急速に構築することにより、日本企業がゲームチェンジを引き起こせる可能性があります。本書では、日本国内や先進的な海外の事例を多数紹介しながら、データに基づき今後世界規模で発生すると予測されている事象について日本企業が起こすべき変革を示す一冊です。

“Bio is the new Digital”バイオテクノロジーは、デジタルの次の革新的技術として注目されています。気候変動や温暖化、COVID-19による社会・経済への大きなダメージを追い風として、バイオテクノロジーの社会投入は加速しています。工業、食農業、医療・ヘルスケアにおいて、化石燃料由来の製品や燃料からバイオ由来のものへの置き換えが進んでいます。

日本では、政府が掲げる「新しい資本主義」でバイオへの研究開発投資の重要性が述べられ、2030 年に世界最先端のバイオエコノミー社会を実現することを全体⽬標に掲げる「バイオ戦略」が打ち立てられました。バイオテクノロジーは、化石燃料を軸として形成してきた現代社会・経済を大きく塗り替える次なるビジネスの芽と予測されています。

本書は第五次産業革命につながる(注2)とも言われるバイオテクノロジーの重要性を取り上げ、ビジネスにおけるグローバルな視座をご提供します。

注1:バイオテクノロジーとは、「バイオロジー(生物学)」と「テクノロジー(技術)」の合成語で、生物を工学的視点から研究し、応用する技術です。

注2:バイオテクノロジーが拓く『第五次産業革命』(経済産業省産業構造審議会 商務流通情報分科会 バイオ小委員会 令和2年度)

 

目次

Chapter1 Bio is the new Digital

  1. プロローグ──バイオ社会到来の先にはこんな未来が待っている?
  2. バイオを知るための基礎の基礎
  3. バイオエコノミーとは何か
  4. バイオにより広がるビジネス領域
 

Chapter2 バイオが変える農業

  1. 食農分野におけるBioTechの可能性
  2. 人口爆発と気候変動が及ぼす食料生産や食文化への影響
  3. 農業の概念と文化を覆す新農法
  4. ミートレス社会の到来
  5. 食肉業界のゲームチェンジ
  6. 農作物の高速ピンポイント改良時代
  7. ニューノーマル時代に求められる農林水産業
  8. 日本が取り組むべき意義
  9. ルール形成の重要性
  10. 持続可能な食料システム構築に向けて
 

Chapter3 バイオが変える工業

  1. 工業分野におけるBioTechの可能性
  2. サーキュラーエコノミー化の具体的な事例
  3. 環境に優しい「代替プラ」
  4. 未来の素材、セルロースナノファイバーの可能性
  5. 人工タンパク質で素材革命
  6. アニマルウェルフェアなバイオレザー
  7. 海外で先行、バイオ燃料シフト
  8. 建築技術への応用
  9. 企業が戦略に加えるべき新たな前提条件
  10. 企業がオペレーション改革に着手すべき事項
  11. ルール形成戦略の重要性
 

Chapter4 バイオが変える医療/ヘルスケア

  1. バイオ市場における医療・ヘルスケア産業の市場規模
  2. 食のヘルスケア産業の創出
  3. 3Dフードプリンタで健康食
  4. 生命を扱うバイオ3Dプリンタ
  5. バイオ医薬品
  6. 人体の90%を構成する微生物
  7. 遺伝子ビジネス
  8. 遺伝子で究極の健康管理 ─薬ではなく健康になることを売る時代
  9. 遺伝子を手術する時代へ
  10. 「疾患のロングテール」を解消する遺伝子治療薬
  11. 不老長寿 ─寿命は自分で選ぶ時代の到来
  12. データ駆動型農業との融合
  13. ゲノム編集技術における倫理的問題
  14. 生物の無限の可能性を引き出すバイオテクノロジー
 

Chapter5 Bioの社会経済をつくっていくためには

  1. 化石燃料を軸とした社会経済の限界
  2. バイオ市場動向および課題
  3. 各国のバイオエコノミー戦略
  4. バイオエコノミー推進に向けた課題
  5. バイオエコノミーの実現に向けて
 

著者紹介

齊藤 三希子

齊藤 三希子(さいとう みきこ)

Ridgelinez株式会社 Competency Group Director
株式会社スマートアグリ・リレーションズ(株式会社バイオマスレジングループ)社長執行役員

早稲田大学大学院アジア太平洋研究科修了、大学院で環境経済学を学ぶ。外資系総合コンサルティングファームのディレクター職を経て現職。地域資源を活用した持続可能な地域モデルの創出や、Agri-Food Tech、カーボンニュートラル、サーキュラーエコノミー、バイオエコノミー、SX(サステナビリティトランスフォーメーション)、食料安全保障などの事業創出に多数従事。『NewsPicks』にて「環境・エネルギー、食・農業、バイオテクノロジー」分野のプロピッカーとして活動中。

主な著書:「カーボンニュートラル2050アウトルック」、「カーボンZERO 気候変動経営」、「Bio is the new digital」等

※所属・役職は掲載時点のものです。

書籍紹介

HUMAN ∞ TRANSFORMATION ― 日本企業をリデザインする、人起点の変革リーダーシップ ―HUMAN ∞ TRANSFORMATION ― 日本企業をリデザインする、人起点の変革リ・・・不確実性の高い現代社会において、企業が競争優位性を確保するためは、経営者自らがリーダーシップを発揮し、組織全体を変革・改革へと導くことが求められています。本書では、Ridgelinezが企業の変革支援を行った実例である、富士通株式会社(以下・・・
アイデンティティドリブン事業創造アイデンティティドリブン事業創造デジタル化の進展によって消費者の選択肢が拡大し、何よりも生活者の「自分らしさ」が尊重される「個」が主役の時代。 一方で、デジタル時代の戦略やサービスは模倣性が高く、同質化が進みやすい事から、かつて強い個性を誇っていた日本企業の多くが、事業の・・・
Forbes JAPAN別冊 Meta Communication〜メタバース 覚醒する能力と五感Forbes JAPAN別冊 Meta Communication〜メタバース 覚醒する能・・・Ridgelinezが提唱する新たな時代のコミュニケーションの在り方「メタコミュニケーション®」と、その奥にある本質を、デジタル・アナログのツール・概念・哲学・ケーススタディなどの側面から読み解く1冊となっています。
バイオエコノミーの時代―BioTechが新しい経済社会を生み出すバイオエコノミーの時代―BioTechが新しい経済社会を生み出す黎明期にあるバイオテクノロジー(注1)は、技術革新とルール形成戦略の両面から取り組む体制を急速に構築することにより、日本企業がゲームチェンジを引き起こせる可能性があります。本書では、日本国内や先進的な海外の事例を多数紹介しながら、データに基・・・